シートの交換
公開日:
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最終更新日:2018/04/22
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傷んだシート、いつかやろうとそのままにしてしまいがちです。
シートの張り替えは高価なため、中古シートを購入し、DIYでそのまま交換してみました。
シート交換前
シートバックはそれほどいたんでいないように見えますが、近くで見るとステッチ部分は裂けがみられます。
座面のアルカンターラは毛玉のようになり、シートフォームも窪んでいます。
運転席のダメージは顕著でシートに座ると深く沈む感覚があります。
ここまで傷んでいるシートはなかなか見かけませんので、おそらく体格の大きな人が乗っていたのではないかと推測します。
ひび割れや退色であれば補修が可能ですが、シートフォームのへたり・シートカバーの裂けはシートの張り替えか交換が望ましいところです。
傷んだシートをどのように処置するか
スパイダーのシートのリペアの手段としては、以下のものが挙げられます。
- 専門店で張替えを依頼
シートリペアで最も一般的ではないでしょうか。色やステッチなども変えられ、最も信頼できる方法。 - 海外製のシートカバー(表皮)を使用する
アルファスパイダーのパーツを売っている海外ショップで取り扱いあり。そのほかEBAYでも海外製ショップが製作しているものが有り。自身に施工技術が無いと専門店に持ち込みという形になる。 - 専門店によるワンオフのシートカバー
傷んだシートの上からそのままかぶせるというもの。施工業者が限られ、専用設計のカバーのため採寸などの関係から車両を持ち込む必要があり。
遠方の場合は一度シートを取り外し、発送することでカバーを作成・取り付けしてもらえる。 - 中古のシートを購入し、シート部分のみを交換する
専門技術が出来なくても可能。車やシートを預けることも無い。状態、入手性、価格は車種により異なる。
そのほか、リペアではなくカスタムとして、レカロなどの社外製スポーツシートに交換するというもひとつの方法といえます。
シートのリペアは費用や納期がどれほどかかるか分からない、日常使用していることもあり、なかなか踏みきれませんでした。
今回は出物を見つけたため、シートを交換という方法をとりました。
シート購入
ネットオークションにて、1986年製(Sr.3)のシートを購入。
形状はSr.4ほほぼ同じとみられます。
いまから28年ほど前のものですが、傷んでいる様子もなく、アルカンターラも使われていないことから張り替えられたものです。
このシートはシートベースやウレタンフォームにいたみが見られ、純正には無いバックポケットが作られています。
シートの生地は合皮でモチモチとした伸縮性のある感触、純正生地よりも若干薄く、あまり高級感は感じられません。
水には強そうですが、キズには弱そうです。
シート表皮を固定するC型のリング(オームクリップ)は一部交換されているものの、錆びたものがそのまま使われているといった様子から、あまり仕上げの良いものではないと感じられました。
また、通常アルカンターラが張られているお尻と背中があたる部分も同素材で出来ていることから、交換前シートにみられた素材の差におる裂けは防げるのではないかと推測します。
今回は背もたれと座面をそのまま流用します。
分解
シートサイドの涙型のカバーははまっているだけですので手で外せます。
シートを直角にリクライニングさせると、涙型のカバー下で隠れていた穴から六角穴付ボルトが出てきますので5mmの六角レンチで外します。
左右合計4箇所のプラスネジを外すと、分離できます。
通常、座面はシートベースにフックでひっかけられ留められていますが、このシートはサビで劣化し破損していました。
洗浄
中性洗剤でシート表皮を何度か洗い、水拭き、乾拭き、乾燥。
既存シート取り外し
シートの取り外しにはラチェットレンチがあったほうが断然良いです。
今回は無かったため、手で少しずつ回しました。
組立
シートベース組立はタイラップを使用。
通常はシートフォームの骨組みから金属製のフックが伸び、折り曲げられ、シートベースと一緒にパンチのようなもので留められています。
取り付け
ホームセンターで厚さ3cmのウレタンを購入し、座面の内部に詰めました。
肉厚になり、座面が上昇、視界が高くなりドアミラーが見やすくなりました。
また、荒れた路面での振動が若干弱まりました。
破れていた場所やへたっていた場所は運転していると見えないところですのでいままで後回しにしていました。
シートの状態が良いと室内の見た目がだいぶ良くなり、乗り心地も変わったことは嬉しいものです。
座面に詰めたウレタンは低反発と柔らかいものを使用しましたが、柔らかいものを足したシートはフワフワとして安定感に欠けます。
この点はまた後日、改めて交換したいと思います。
余談
純正ではアルファスパイダーベローチェsr.4のシートはタンかブラックです。
さらに、ドアトリム、インストルメントパネル、センターコンソール等がシートと同色となり、今回のシート取り替えは正しいスタイルではありません。
本当はオリジナルにこだわりたいところですが、僕のスパイダーは既にオリジナルではない箇所もいくつかあります。
また、ほぼ毎日乗車していますので今後も修理やメンテナンスが必要なのは容易に想像でき、オリジナルに縛られると維持が困難になってしまいます。
気楽に、気持ちよく、長く乗る。
これをモットーにしてあまりこだわらずに維持していこうと思います。
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